東大医学部・医療

東大医学部卒が頭脳王2021を見て思うこと(ネタバレあり)

東大医学部卒医師のカガミルです。
現在大学で臨床、教育、研究を行っています。

2021年2月19日、「頭脳王2021」が放送されました。

ブログの読者様の中で、ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。

ご存知ない方のために、番組のWebサイトを紹介します。

頭脳王は、日本一マニアックな知識を数ヶ月かけて大量に頭に詰め込める記憶の達人かつ暇人頭のいい人を決める番組です。

普段テレビはあまり見ないのですが、この番組には東大医学部の後輩が出ることが多いため昔からよく見ていました。

今回、あの医学部を卒業しておきながら研修医もやらず勉強用アプリか何かを作っていると噂の河野玄斗氏も出場することを知ったので、録画をして見ました。

色々思うところがあったので、雑感を書きます。



以下、番組のネタバレを含みます。

これから見る予定の方はご注意ください。

まずはメンバーを確認します。

去年優勝された京大医学部の木戸さんは出場していませんでした。

あれだけの知識の持ち主ですし、予選落ちということはないと思います。医学部の勉強が忙しいなどの理由で今回は辞退したのでしょう。本業が優先ですから、賢明なご判断だったと思います。

気になったのは出場者の数です。

あれ、5人だけ?

最初の頃は8人ぐらいだったと思います。しかし去年は6人で、今年は5人とさらに減りました。

番組の構成上、8人だろうと5人だろうと大差ないですね。来年は4人だったりして。

しかも出場者は東大と京大の学生(と卒業生の河野氏)ばかり。

他の大学の学生や卒業生にも出場できるレベルの知識の持ち主はいそうなのに、なぜ毎年こうなのでしょうか。選考プロセスが気になりますがそこは触れないことにします。

さて、番組が始まる前から気になっていたのは河野氏の二つ名です。

これまで河野氏は番組で「東大医学部の神脳」と呼ばれ、彼が解答するたびに「東大医学部の神脳!」が連呼されていました。

今回番組を見ると、ネームプレートや画面上の表示は「東大の神脳」でした。

さすがに卒業していてもう学生ではないし、「東大医学部の神脳」はないだろうと思っていました。

神脳という口に出すのも恥ずかしい厨二っぽい言葉もどうかとは思いますが。

そして、番組開始。

さっそく第1問目で河野氏がボタンを押しました。

司会者が彼の名を告げます。

東大医学部の神脳、河野玄斗!

あの…

いまだに「医学部」ってつけるんですか。

確かに彼は東大医学部卒です。でも、本来ならなっているはずの研修医をやらずに事業をやっていて、おそらく医師として働くる予定はないでしょう。

「医療事故を扱う弁護士になりたい」と言っているのを聞いたことがありますが、弁護士もやっていないはずです。

「東大医学部」というとすごいイメージかもしれません。

でも誤解されると困るので、同じ東大医学部の出身者として言わせてください。

理三や東大医学部の学生や卒業生でも、あんなクイズは解けません。

今回出題された問題のうち、私が解けたのは5問だけでした。

(解答が「Smith」「点」「10の100乗」「①かき ②こけら」「日常生活」の問題)

一般の方よりは多少正解数が多いかもしれませんが、その程度です。

東大医学部の人は論理的思考力や発想力、計算力は平均以上でも、あそこまでマニアックな知識は持っていないのです。

あんな問題は解けません。

もしかしたら出場者は対策ができるよう、事前にサンプル問題や出題範囲を教えてもらっているのかもしれません。

とはいえそれだけでは差がつかないのでそれ以外の問題も出るでしょう。だから出場するためには対策を立て、膨大な量の知識を頭に詰め込まなければなりません。

よほどの暇人でなければ、頭脳王に出場して好成績は得られないのです。



番組は進行していきます。

出場者が脱落していき、決勝戦に出場したのは河野氏と、東大2年生の成瀬充さん。

成瀬さんは文3から工学部に進学されるようです。検索したところ開成出身でクイズ研究会所属とのことでした。

決勝戦は接戦となりました。

なんと河野氏が一時リードを奪われる展開に!

そんな状況で出題されたのは…

複雑な計算問題。

計算が得意な河野氏は短時間で解くも、成瀬さんは時間が足りず白紙解答。

これにより河野氏が成瀬さんに並びました。以前計算は間違えないと自負していた河野氏、さすがです。

河野氏を優勝させたい番組にとっては都合がいいでしょう。彼が劣勢な時は、あらかじめ準備しておいた複雑な計算問題を出せば高確率で差を縮められますからね。

そうこうして最後まで接戦が続きましたが、河野氏が優勝。

一応、「おめでとうございます」の言葉は送りたいと思います。

ところで、頭脳王にはヤラセ疑惑があるようです。

ヤラセが事実かどうかはわかりません。

少なくとも、勝負自体は公平であって欲しいですが…。

ただ、番組も視聴率を取らないといけませんから、河野氏がヒーローで、他のメンバーは「悪役」にされても仕方がないのです。

河野氏以外の出場希望者は損な役回りを押し付けられるということは覚悟した方が良いでしょう。



私が気になったのは番組の今後です。

今回、大学を卒業した河野氏が出場して頭脳王になったのは番組史上初めてのケースだったと思います。

これまでは出場者はほぼ大学生に限られ、卒業後に番組に出場する人はほぼいませんでした。

優勝者はいずれ出場を辞退したり、新たな挑戦者に破れたりして番組を去り、新しい優勝者が誕生する。だからこそ視聴者の期待と興奮があり、ドラマが生まれたと思うのです。

そんな中、河野氏という例外が誕生します。

個人事業主のような活動をしている彼なら、医師を含む社会人よりも時間が取れると思います。また対策を立てて頭脳王に挑むでしょう。毎年のように挑み、これから10回以上優勝してもおかしくありません。

それって、面白いですか?

確かに、河野氏のファンは満足するでしょう。

テレビ局としても、河野氏というスターのおかげで視聴率が取れれば満足でしょう。

でも、番組はつまらなくなる気がしてなりません。

しかも河野氏といえば文春砲を食らっていましたよね。女性に対して中z(以下略

番組が河野氏に「私物化」されれば、新鮮味がなくなって寿命が縮まる可能性は十分にあります。

番組としても判断を迫られるかもしれません。河野氏が出場し続けることを求めるのか、それともどこかで辞退してもらうのか。

今後、生暖かい目で番組の行く末を見守っていきたいと思います。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 2019年生まれの息子の子育て中。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

POSTED COMMENT

  1. みずほ より:

    恐れ多くて震えながらコメント致します。
    クイズ番組好きですが「ネプリーグ」「Qさま」「ミラクルナイン」等、一番好きなのが「クイズ脳ベルショー(SHOW?)」です。さっぱり分からないと見る気がしないのでw。
    東大医学部の最初の有名人、水上さんでしたか…は足を洗われた(失礼!)のでしょうかね。ファンでしたw。

    時々たまに、アナウンサーになる女子学生は何故、東大医学部なのでしょう?適正が違うと判断なさったのかな。医学科じゃないと思いますが。恵まれ過ぎて羨ましい〜(^_^;)

    • カガミル より:

      頭脳王の問題はマニアックすぎますね(^^)
      水上さんは今研修医のはずです。頭脳王は河野氏に代わると同時に引退したようですね。
      確かに東大医学部看護学科の有名人はけっこういますね。

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