株式投資

金利上昇でUSA360が冴えない

カガミルです。
レバレッジETFとビットコインに投資しています。

以前、USA360という投信を紹介しました。

正式名称は「楽天・米国レバレッジバランス・ファンド」といい、米国株 90% + 米国債 270%という債券部分にのみレバレッジをかけた投資信託です。

この記事で、私は以下のようにコメントしました。

  • 1990年には8%台という高金利だったのが、下落の一途をたどり、今や1%台まで落ちています。この金利低下があったから債券価格が上昇し、バックテストでUSA360のパフォーマンスを大幅に押し上げたのです。
  • バックテストほどのパフォーマンスは期待できないというのが私の考えです。
  • テーパリングが予定されていて、目先の金利上昇と債券価格の低下が起こる可能性が高いと思います。

その後、USA360はどうなっているでしょうか。

2022年に金利上昇局面を迎え、USA360には逆風となっています。

最近のUSA360のリターン

2022年の年始来のUSA360のデータをみてみましょう。

同じく楽天投信投資顧問が運営している楽天・バンガード・ファンド(全米株式)(通称:楽天VTI)と比較します。

会社のサイトからデータを得ます。

USA360の紹介ページ

楽天VTIの紹介ページ

2021年12月末のそれぞれの価格を1とし、2022年2月18日までのデータをグラフにすると下のようになります。

楽天VTI -8.9%

USA360 -14.7%

米国株 100%の楽天VTIよりもリターンは低いです。

一般に債券は、相場下落時に資産の減少を抑えるために組み込まれると思いますが、ここでは機能していません。



債券価格と長期金利

一般に、金利が上昇すれば債券価格は下落します。逆も成立します。

2022年3月末にはテーパリングが終了し、その後利上げが予定されています。そのため年始から長期金利が一貫して上昇しています。

USA360は米国の5年国債先物と10年国債先物を組み込んでいるので、それに近い中期債券ETFであるBIVの価格を見てみましょう。データはYahoo!Financeからダウンロードできます。

BIV(バンガード・米国中期債券ETF)

償還期間が5年以上10年未満の米国債および投資適格の国際ドル建て債券の価格に連動する。

長期金利(米10年国債の利回り)はFREDのサイトからダウンロードできます。

2022年の年始からの両者のグラフはこちらです。

見事に逆の値動きをしていることがわかります。

この1ヶ月半で長期金利が約0.5%上昇し、BIVの価格は約3.8%も減少しているのです。

債券は満期までの期間が長いほど、金利変動による価格の感応度が大きいです。

仮にBIVを構成する債券の残り年数が7.5年であれば、価格が金利変動の7.5倍程度動くのは不思議ではありません。

しかもUSA360はこの債券価格の変化率に2.7倍というレバレッジをかけているのですから、価格が大きく下落するのは致し方ないことです。

2022年にはFRBによる3回の利上げが見込まれていて、2024年12月末の政策金利は2.125%へ引き上げられる見通しとなっています。

90%を占めるVTIが多少上昇したとしても、債券部分の下落が帳消しにしてしまうのではないでしょうか。今後もUSA360は苦境が続く可能性が高いと思います。



終わりに

個人的には、資産形成期に債券は不要と思っています。私なら債券の代わりに現金を持ちたいです。

(リタイア後など「守り」の資産運用をしたい場合はこの限りではありません。)

ここ数十年は、「株 50% + 債券 50%」というPFにより、リスクを抑えつつまずまずのリターンが得られました。しかし今のような低金利下では債券の上昇余地が少なく、このPFのリターンは昔ほど期待できないと思います。

また最近の相場のようにあらゆるアセットが同時に下落するなど、株と債券の逆相関が弱まってきています。

この先金利低下が予想される時に債券ETFを買うのは1つの方法ですが、そのためにはマーケットの動向に注意を向けておかなければならず、「ほったらかし投資」とはいかなくなります。

債券は安定しているイメージですが、レバレッジをかける場合は注意が必要であることがお分かりいただけたでしょうか。

USA360もバックテストのデータは優れていましたが、将来のリターンが優れているとは限りません。これはどんな投資商品にも言えることです。

なお債券の中でも、日本国債は使いどころがあるかもしれません。個人投資家であれば当面使わない現金で個人向け国債を購入し、満期まで保有すれば元本が保証されます。ただし流動性がなくなるので私は購入しません。

参考になれば幸いです。

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