株式投資

ツミレバ 〜レバナスを積み立てる〜

カガミルです。
レバレッジETFやビットコインに投資しています。

メインの投資戦略「レバレッジド・コア・サテライト」についてはこちらをご覧ください。

この戦略ではTQQQだけでなく、ナスダック100の2倍レバレッジETFであるQLDにも投資しています。

以前、QLDとほぼ同じ動きをするiFreeレバレッジNASDAQ100(以下「レバナス」と記載)についての記事を書きました。

このレバナスを積み立てる「ツミレバ」という投資法が提唱されています。

今回の記事ではツミレバの有効性を検証し、長期投資の際のリスク管理について書きました。

ツミレバとは

ツミレバとは、レバレッジ2倍の投資信託を積み立てる投資法です。

こちらで提唱されています。

対象となる投資信託にはレバナスだけでなく、S&P 500の2倍の変動をするiFreeレバレッジ S&P500もあります。

ツミレバには以下のようなメリットがあります。

  • 少額から投資できる
  • 好きな金額を投資できる(例えば毎月1万円)
  • ドルコスト平均法により平均取得単価を下げられる
  • 日本の証券会社の特定口座でできる

例えば今は若くて資産が少ない人でも毎月数千円ずつ積み立てることができ、数十年には大きな金額になることが期待できます。

毎月ではなく年1度とするなど、積み立てる頻度も自由に決められます。



ツミレバのシミュレーション

レバナスでツミレバの効果を検証してみましょう。

そのためには、レバナスで今後年に何%のリターンが得られるかを想定する必要があります。
未来を予測することはできないので、同じくナスダック100に2倍のレバレッジをかけたQLDの過去のパフォーマンスを見てみます。

期間は2007年から2020年とします。あえてリーマンショック、コロナショックという大きな経済危機を含めた期間で見ることにしました。Portfolio Visualizerでは以下の通りです。

ばらつきは大きいですが、CAGR(年平均成長率)は約25.6%でした。

絶対とは言い切れませんが、ハイテク主体のナスダック100は引き続き成長することが期待できます。控えめに見積もり、レバナスは今後毎年20%ずつ上昇するとしましょう。

こちらのページで毎月1万円ずつ積み立てたシミュレーションをすると、30年後には以下の通りです。

なんと2億円を超えるのです!

複利の効果が顕著に働いています。30年間での投資金額の合計はたった360万円ですから、いかにリターンが高いかがわかります。

あくまで毎年ちょうど20%上昇するというシミュレーション下での話なので、実際のリターンはこの通りにならないことはご理解ください。



ツミレバのリスク

私が考えるツミレバのポイントは

2倍という適度なレバレッジ

です。

リターンだけを追求するならレバレッジ3倍のETFの方がよいのは当然です。サクソバンクの口座があるならTQQQ、国内証券会社ならTECLやSOXL、SPXL、WEBLなどを買えます。しかし当然その分リスクが高くなります。

多くの人にとってレバレッジ3倍は高すぎる、適切なレバレッジは2倍以下であると、以前にもブログで書きました。

ただしレバレッジ2倍でもそれなりのリスクがあることは把握しておく必要があります。レバナスとほぼ同じ動きをするQLDのリスクについては下記事をご覧ください。

QLD(≒レバナス)の最大ドローダウン

2006年6月21日の販売開始後 84.0%

ITバブル崩壊時のシミュレーション 98-99%!

このように、QLDは経済危機でかなりのドローダウンが生じ、レバナスも同程度のドローダウンが生じることになります。
(為替ヘッジありなので若干数値は異なるかもしれません。)

ここで、積み立てる際にぜひ考えるべき点があります。

何歳から何歳までの何年間、積立を行うか?

積み立てるためには入金力が必要であり、死ぬまで積立を続ける人はいないはずです。大抵の人は労働に従事している期間は入金するでしょうが、いずれ終了する時期がきます。

入金可能な期間は決まっているのです。さらに、途中で人生設計が変われば変更になる可能性もあります。

そしていつ暴落が来るかはわかりません。

以下の記事に書いたとおり、レバレッジ投資では、暴落が積立期間の終わりの方で発生するほど、資産への影響が甚大です。

読者様の中には、積立期間の最初から最後まで常にレバレッジ2倍となる全力レバナス投資をお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、暴落が一度も起こらなければ積立終了時に莫大な資産を築ける可能性は十分ありますし、そうなれば結果オーライです。

しかしいくら今のナスダック100指数が強くても、数十年後のことは誰にもわかりません。全力レバナス投資を続けることは、「最後の年に暴落が起きない」ことに賭けるようなものであり、ギャンブル性が高くなります。

それを理解した上でお金をつぎ込むのも悪いわけではありません。リスク許容度の範囲であれば、ですが。

ただ私なら上の記事にあるように、以下の方法によりライフサイクル全体でのリスクをコントロールすることをお勧めします。

レバレッジETFやレバレッジ投信を積み立てるなら、最初の方はレバレッジを高く、後に行くほどレバレッジを下げるとよい。

これにより、投資期間全体で見たリスクあたりのリターンの改善が期待できる。



リスクコントロールのやり方

2つの方法を紹介します。

簡単な方法

こちらは時期ごとにレバレッジを目標範囲内に抑えるという方法です。

時期ごとのレバレッジ設定

23歳から60歳まで積み立てるとして、

20代:全力レバナス(レバレッジは常に2倍)

30代:レバレッジを1.5倍〜2倍にコントロール

40代:レバレッジを1.2倍〜1.5倍にコントロール

50代:レバレッジを1倍以下〜1.2倍にコントロール(できれば60歳時点でレバレッジを1倍以下に)

(年齢やレバレッジは一例であり、人生設計やリスク許容度によって調節してください。)

レバレッジを下げる方法は

入金した現金ですぐにレバナスを買わず、現金のまま持っておく。

レバレッジの計算法はこちらの記事をご覧ください。

例えばレバナス80%+現金20%なら、レバレッジは1.6倍となります。

途中からは、

レバナス + 現金

というポートフォリオになります。そして、入金のたびに現金が増えていきます。あとは、

レバレッジが目標範囲以下になる
→現金でレバナスを追加購入

レバレッジが目標範囲を上回る
→レバナスを買わず、現金のプールを続ける

とすればレバレッジをコントロールできます。

レバナス価格の変動は大きいのでレバレッジが基準からすぐ外れるかもしれませんが気にする必要はありません。2倍未満であることが重要なので、そのうち目標範囲に戻ればよいのです。

注意点として、レバナスは手数料面でiFreeNEXT NASDAQ100(レバレッジ1倍)よりも不利です。

計算が必要になりますが、レバレッジ調節の際、レバナスの代わりにiFreeレバレッジNASDAQ100を買うのもいいでしょう。
(為替ヘッジの有無が異なる点には注意してください。)

逆算法

適切なタイミングで、ゴールから逆算して見直す方法です。

・最初は積み立て金全額でiFreeレバレッジNASDAQ100を買う。

・資産がある程度増えたら、ゴールから逆算して本当にレバレッジをかける必要があるかを検討する。

・必要がなければ、レバレッジ1倍のiFreeNEXT NASDAQ100の積み立てに切り替える。

やり方の一例をあげましょう。

ツミレバ見直しの一例

iFreeレバレッジNASDAQ100を30年間、毎月1万円ずつ積み立てることにしました。

15年目です。期待通りに毎年20%ずつ上昇した結果、約1100万円になりました。

ここで積み立てをやめたと仮定します。

このまま20%の成長が続けば、30年目には1億6000万円を超えます。

(計算式は、1100×(1.2の15乗)≒ 16947)

もし成長率が15%に落ちたとしても、15年後には9000万円弱になります。

目標は1億円であり、2倍のレバレッジをかけ続ける必要はないと考えました。

そこで、ここからはiFreeNEXT NASDAQ100の積み立てに変更することにしました。

今後の方針は以下のようにします。

・暴落が起きて資産額が減ったら、iFreeレバレッジNASDAQ100積み立てに切り替える。

・そうでなければ30年目までiFreeNEXT NASDAQ100の積み立てを継続。

ツミレバで失敗しないために

私は、特にレバレッジ投資では以下のように考えます。

投資で重要なこと:

・投資金額と目標資産を設定して、そこから必要なリターンを逆算する。

必要以上のリターンを追求しない。

必要以上のリスクを取らない。

資産運用においてゴール設定は重要だと思います。それは「お金持ちになりたい」というような漠然としたものではなく、「○歳までに○万円を得たい」というような具体的なものであるべきです。

投資に回せる金額を考えて、そのリターンのために最低限必要なリスクを取るのはやむを得ませんが、不必要なリスクは避けるべきです。

確かに、レバレッジをかけない通常のインデックス投資ならここまで考えず、余剰資金を全額投資していいかもしれません。

しかし、リターンもリスクも高いレバレッジETFやレバレッジ投資信託では「ゴール設定」と「リスク管理」は必須であり、当然ツミレバにも当てはまると思います。その理念に基づき「逆算法」を考案しました。

ナスダック100指数がこのまま成長を続ければ、ツミレバで高いリターンが得られる可能性は十分にあります。

(資本主義が終焉を迎えたなどの例外的状況は除きます。それは極端な例ですが、レバナスが途中で販売停止・償還となる可能性はあるかもしれません。)

高いリターンは魅力的ですが、レバレッジ2倍のリスクを過小評価すると、経済危機で予想以上に資産が減少し、心中穏やかでいられなくなるかもしれません。

上の「簡単な方法」はそのリスクを軽減できると信じています。

もちろん、リスクを下げれば期待リターンも下がります。

何らかの理由によりリターン追求を優先するなら、最初から最後まで全力ツミレバでもよいと思いますし、否定するつもりはありません。

ただ、リスクを抑えたツミレバのやり方もあることを知っておくことで、投資戦略の幅が広がることをお伝えできればと思います。


今回はツミレバという投資法とリスク管理について解説しました。

ツミレバは誰にでも開かれた投資法です。

適切にツミレバを実践した人が大きなリターンを得られるよう、お祈り申し上げます。

参考にしていただければ幸いです。

投資はくれぐれも自己責任で。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 2019年生まれの息子の子育て中。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

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