株式投資

RSIには2種類ある -計算用Excelシートを配布します-

カガミルです。
レバレッジETFとビットコインに投資しています。

オシレーター系のテクニカル指標であるRSIはご存知でしょうか。

実はRSIには以下の2種類あります。

  • Wilder(ワイルダー)式
  • Cutler(カトラー)式

同じ株/ETFでも、サイトによって使っているRSIが違うため数値が異なることがあります。

さらに、株価を入力すれば2種類のRSIを同時に計算できるExcelシートを掲載していますので、自由にダウンロードしてお使いください。

RSIの計算法

RSI(Relative Strength Index)は、ワイルダー氏によって1978年に発表されました。日本語では相対力指数と呼ばれます。

オシレーター系のテクニカル指標として、トレードに広く用いられています。

本家ワイルダー式のRSIの計算法は以下の通りです。計算期間はn日間とします。

ワイルダー式RSI

1日目 RSI = A1 ÷(A1+B1)× 100
 A1:それ以前のn日間の上昇幅の平均
 B1:それ以前のn日間の下落幅の平均

2日目 RSI = A2 ÷ (A2+B2)× 100
 A2 = ((n-1)× A1 + 2日目の上昇幅)/n
 B2 = ((n-1) × B1 + 2日目の下落幅)/ n

3日目 RSI = A3 ÷ (A3 + B3)× 100
 A3 = ((n-1)× A2 + 2日目の上昇幅)/n
 B3 = ((n-1) × B2 + 2日目の下落幅)/ n

(それ以降は同じ計算を繰り返す。)

なお、計算期間のn=14とすることが多いです。
また上昇幅、下落幅は通常終値で計算します。

一方、改変したカトラー式で、全ての日で1日目と同じ式で計算します。

カトラー式RSI

RSI = A ÷(A+B)× 100
 A:それ以前のn日間の上昇幅の平均
 B:それ以前のn日間の下落幅の平均

文字だけだとわかりにくいので、仮想的な株価を用いて実際に14日間のRSIを計算してみましょう。

なおここでは日足のデータを用いますが、他の足(例えば週足)でも同様に計算できます。

ある企業の株価の終値が、上場(取引開始日)から以下のように動いたとします。単位は円でもドルでもかまいません。

1日目から14日目まではデータが足りないためRSIを計算できません。最初のRSIが計算できるのは15日目で、これを1日目のRSIとします。

変化幅のうち、上昇した部分(正の数)だけを合計すると、

3+5+3+3+1+1+5+3 = 24

これを14で割ったのがA1なので、A1= 24/14 = 1.7143となります。

下落した部分(負の数)だけを合計すると(ただし絶対値を合計します)

1+2+6+8+8+2= 27

これを14で割ったのがB1なので、B1 = 27/14 = 1.9286となります。

したがって、

1日目のRSI

1日目のRSI = A1 ÷(A1+B1) × 100
= 1.7143÷(1.7143+1.9286)×100
= 47.06

となります。

1日目はワイルダー式、カトラー式とも一致します。

しかし、2日目(取引開始からは16日目)のRSIは異なります。

ワイルダー式RSI

A2 = (13× A1 + 2日目の上昇幅)/14
= (13×1.7143+9)/14
= 2.2347

B2 = (13 × B1 + 2日目の下落幅)/ 14
= (13×1.9286+0)/14
=1.7908
 (2日目は下落していないので、下落幅=0)

2日目のRSI = A2 ÷ (A2+B2)× 100
      = 2.2347/(2.2347+1.7908)×100
= 55.51

カトラー式RSI

A=5+3+3+1+1+5+3+9=30

B=1+2+6+8+8+2=27

2日目のRSI = A ÷(A+B)× 100
      = 30/(30+27)×100
= 52.63

このように、ワイルダー式とカトラー式で異なるRSIが算出されました。

3日目以降も同様に計算すると、

3日目(取引開始からは17日目)のRSI
 ワイルダー式 59.39, カトラー式 57.38

4日目(取引開始からは18日目)のRSI
 ワイルダー式 60.86, カトラー式 55.17

のように、異なる数字になります。

では、ワイルダー式とカトラー式のどちらを使うべきなのでしょうか。

カトラー氏のRSIは15日間の株価のみで計算されるため、それ以前のデータの影響を一切受けないというメリットが挙げられます。

ワイルダー氏のRSIの場合、理論的には以前の変動の影響が半永久的に残ることになります。

重要な点は以下の通りです。

ワイルダー式のRSIを計算するなら、その日から可能な限り前まで遡ってデータを用いる。

RSIを小数点第2位まで計算する場合、それ以下の端数は無視できます。遡った位置から計算するほど、求めたい日の前の変化幅の影響は小さくなります。

明確な基準はありませんが、3ヶ月以上遡ったところからのデータを使えばまず大丈夫でしょう。

私が見た範囲では、ワイルダー式を採用している証券会社の方が多いようです。

ただ、RSIをどのように使用するかにもよると思うので、比較しながら試してみてはいかがでしょうか。



RSI計算用Excelシート

今度は現実の株価を用いて、2種類のRSIを計算してみましょう。

1枚でワイルダー式とカトラー式の両方を計算できるExcelシートを作成しました。

ここをクリックするとダウンロードできます。

ダウンロードできない場合は、こちらのnoteの記事で試してみて下さい。

Excelファイル名は、”RSI_2types.xlsx”となっています。

開くと、1枚目が計算シート、2枚目がQQQのRSI、3枚目が説明になっています。

1枚目はこのようになっています。

Yahoo Financeなどから株価データを①のエリア(うす橙)にコピペすると、②の帯状の部分(うす緑)に自動的にワイルダー式、カトラー式のRSIの結果が表示されます。

ここで①の部分は左から順に、

日付、始値、高値、安値、終値

となっています。

Yahoo Financeではこの順番ですが、サイトによっては違う順番で表示されている可能性もあるので気をつけて下さい。

実際にRSIの計算に必要なのは終値だけなので、それだけをコピペしてもかまいません。

試しにQQQのデータを用いて、ワイルダー式とカトラー式のRSIの計算結果を比較してみましょう。

Yahoo FinanceのQQQのページを開き、2020年1月2日から2021年6月4日までのHistorical Dataをシートにコピペします。

そうすれば下のように、2種類のRSIが計算されるはずです。

(計算できないところは空白のままになるように関数を組んでいます。)

同じExcelファイルの2枚目にQQQのRSIがあるので、計算結果が一致していることを確認してみて下さい。

さらに、いろいろなサイトで表示されているRSIがどちらなのかを確認してみるとよいでしょう。

このExcelシートが皆様の役に立てば幸いです。



RSIをどう使うか

RSIはどのように使うべきでしょうか。

一般にはオシレーター系として、「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」の判断に用いられると思います。

RSIを使った判断の例

RSI>70 → 「買われ過ぎ」と判断して売る

RSI<30 → 「売られ過ぎ」と判断して買う

(70, 30という数字は一例)

これが当たることもあります。

一方相場の勢いが強ければRSIが70付近に貼り付き、株価が下落するどころかさらに上がることもあります。

2020年後半のコロナショックからの回復期はまさにそうでした。

他の判断法として以下のようなものがあります。

これは高橋ダン氏がYoutube動画で解説していた内容です。

RSIが50のラインを横切ったらトレンドが変わったと判断する。

つまり、

RSIが50未満→50以上となったら、上層相場に移行

RSIが50以上→50未満となったら、下落相場に移行

と判断するというものです。

確かに計算式を見るとわかる通り、RSIが50より大きいということは、14日間で値上がり幅が値下がり幅より大きいということで、相場に勢いがあるとの見方もできます。RSIが50未満の場合はその逆です。

このように、

RSIが50以上か50未満か

という見方も押さえておくと良いかもしれません。

そして使い方によっては、ワイルダー式とカスラー式のうちの一方が他方より優れている可能性もあります。

2つのRSIを使い分けるのも面白いのではないでしょうか。

参考になれば幸いです。

投資はくれぐれも自己責任で。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 2019年生まれの息子の子育て中。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

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