株式投資

レバナスと「CFDでNASDAQ100に2倍のレバレッジ」はどちらが高リターンか?

カガミルです。
レバレッジETFとビットコインに投資しています。

レバナスはNASDAQ100に2倍のレバレッジをかけられる投資信託で、このブログをご覧の皆様ならご存知かと思います。

私も主力戦略「レバレッジド・コア・サテライト」のコアの部分で、レバナスとほぼ同じ動きをする(為替変動の影響を除く)QLDを保有しています。

QLDやレバナスは、レバレッジETF/投信というカテゴリーに属します。

一方他にレバレッジをかける方法として、信用取引やCFDがあります。

NASDAQ100に連動するCFDはいくつかの証券会社で購入することができ、それを用いればNASDAQ100に2倍のレバレッジをかけることができます。

今回は

レバナスと、「CFDでNASDAQ100に2倍のレバレッジをかける」のとでは、どちらのリターンが高いか

について、数学的検証も交えて解説します。

なお、レバナスは為替ヘッジありで、CFDは一般に為替の影響を受けます。ここでは為替変動の影響は考えないものとして比較します。

CFDの金利

CFDとは、Contract for Difference, すなわち差金決済取引のことです。

CFDについて詳しく知りたい方はシータさんのサイトをご覧ください。

CFDでは買い、売りいずれの場合でも毎日金利がかかります。

たとえばサクソバンク証券の場合、CFDの買い、売りそれぞれ以下の金利がかかります。

買い建て 銀行間金利 + 2.5%

売り建て 銀行間金利 – 3.0%

(詳しくはこちらのページを参照)

この金利が「オーバーナイト金利」という形で1日ごとに証拠金から引かれます。

サクソンバンク証券の場合、以下のようにオーバーナイト金利はNASDAQ100のCFDの取引画面で確認できます。

ここで、注意点があります。

L倍レバレッジETFでは、(L-1)倍の部分に金利がかかる。

CFDでL倍のレバレッジをかけた場合、L倍の部分に金利がかかる。

CFDの場合はレバレッジが1倍でも金利を払わなければなりません。

例えばCFD口座に100万円入金していて、ちょうど100万円分のNASDAQ100 CFDを買い立てたとします。レバレッジは1倍です。

銀行間金利を無視して1年間の金利を2.5%とします。またNASDAQ100の配当は無視します。

(ありえないことですが)1年間NASDAQ100の価格が全く動かなかった場合、

100万 × 2.5% = 2.5万円

が1年かけて日割りで口座から引かれるため、1年後の口座残高は97.5万円となります。

同じケースで、もし2倍のレバレッジをかけて200万円分のNASDAQ100 CFDを買ったとしたら、1年間で

100万 × 2 × 2.5% = 5万円

が口座から引かれるため、1年後の口座残高は95万円となります。

このように、レバナスとCFDのリターンを比較する場合、CFDの金利を考慮しなければなりません。



レバナスとCFDの比較

まずはレバナス「CFDでNASDAQ100に2倍のレバレッジ」のリターンを数式で表し、数学的に大小を比較します。

この検証では、投資期間をT年とします。それは投資期間が勝敗に影響するからです(別の機会に解説します)。

レバナスのリターン

L倍レバレッジETFのリターンを表す式については以前証明とともに解説しました。

この式でL = 2とすればレバナスのリターンになりますが、それは年率リターンであり、投資期間がT年の場合は以下のように変形する必要があります。

ここでL = 2を代入すると、初期投資額1、投資期間T年のレバナスの評価額は以下のようになります。

過去記事と同様、c2 = 0.016とします。また、σとbは定数とします。



「CFDでNASDAQ100に2倍のレバレッジ」のリターン

CFDについては、いくつか前提条件を置きます。

前提条件

最初にレバレッジがちょうど2倍となるようにCFDを購入したら、途中でCFDの売買は一切しないものとする。

NASDAQ100が50%以上下落することはないものとする。なお、仮にそうなればCFD価格は0になるためレバナスの勝ちとしてよい(実際には強制ロスカットとなるが)。

CFDのスプレッドや売買手数料は無視する。

サクソバンク証券のNASDAQ100 CFDでは配当が出るので、それも含めるとCFD価格はNASDAQ100(配当込み)と同じになると考えます。

ただし口座からは日割りで金利が引かれます。この金利は複利です。

そこで

引かれる金利の分だけCFDの価格が下がる

と考えます。

投資期間T(年)後のNASDAQ100 CFDの価格は以下のように近似できます。なお金利Bは一定とします。

初期投資額を1とすると、

となります。

重要な点として、レバナスは減価(逓減)しますが、CFDはしません。

②の式からCFDのリターンはσに依存しないことがわかり、それを裏付けています。



条件の導出

上で求めた①と②の大小を比較します。手書きで恐縮ですが、以下のように数学的に条件を導きます。

条件ごとの勝敗をまとめると以下のようになります。



グラフによる比較

視覚的にわかりやすいよう、レバナスとCFDのリターンをグラフで比較してみましょう。

数式とグラフからわかるように、

レバナスのリターンは二次関数(放物線)で表せる。

CFDのリターンは一次関数(直線)で表せる。

CFDでは逓減がないのでレバナスより有利だとお思いの方もいるかもしれません。

しかしこの2つのグラフの特性を考えると、NASDAQ100のリターンが十分高い場合と、十分低い場合には、レバナスがCFDを上回ることがわかります。



終わりに

今回は、レバナスとCFDのリターンを数学的に比較して条件式を導出しました。

とはいえ数式だとイメージが湧きにくいかもしれません。具体的な数字を代入し、どのような場合にCFDまたはレバナスが勝つかを知ってこそ投資に生かすことができます。

そのあたりは近々解説する予定ですのでお楽しみに。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 息子が二人います。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

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