株式投資

NASDAQ100 3倍ブルはTQQQの代替になる?

カガミルです。
投資戦略「レバレッジド・コア・サテライト」を運用しています。

レバレッジド・コア・サテライトについてはこちらをご覧ください。

このサテライトのLECポートフォリオの中では、ナスダック100の3倍レバレッジETFであるTQQQを用いています。

TQQQをサクソバンクで購入していたのですが、ある日突然新規購入ができなくなりました。

日本の大手証券会社(楽天証券、SBI証券、マネックス証券)でも買うことができません。

レバレッジ投資信託の「NASDAQ100 3倍ブル」はナスダック100に3倍のレバレッジをかけることができ、日本の証券会社で買うことができます。

今回の記事ではこの投資信託について紹介し、TQQQの代わりになるかを検討しました。

NASDAQ100 3倍ブルとは

大和アセットマネジメントが販売している投資信託です。

詳細はこちらのページをご覧ください。

日々の基準価額の値動きがNASDAQ100指数(米ドルベース)の値動きの3倍程度となることをめざす

つまり理論上TQQQと同じような動きをするはずですが、違う点は

為替ヘッジあり

という点です。

以前紹介したiFreeレバレッジNASDAQ100(レバレッジ2倍)と同じ特徴を持っていることになります。

NASDAQ100 3倍ブルの概要は以下の通りです。

NASDAQ100 3倍ブルの基本情報

設定開始日:2020年10月23日

購入時手数料:販売会社が定める率で上限3.3%だが、ネット証券では無料

年間の経費率:1.52375%以下(税込)

純資産総額:約95.1億円(2021年11月19日現在)

経費率は1.5%を超えています。レバレッジ型投資信託の中でもかなり経費率は高いと言えるでしょう。

なお経費率に「以下」という言葉が含まれているのが気になりますが、目論見書によると

  • 信託報酬は1.22375%(税込)
  • ナスダック100の先物だけでなく「米国の株式市場の値動きを享受する連動債券」「マザーファンドの受益証券」にも投資している。資産の流動性によりその配分比率が決まるため、連動債券の経費率が一定でない(年率0.3%程度)。

連動債券の分を合わせて最大で1.52375%となるとのことです。

私も完全には理解できていないのですが、
「日々の変化率がナスダック100の3倍になるべく近づくよう、先物と連動債券と受益証券の割合をうまく調整している」
という意味だと解釈しています。


NASDAQ100 3倍ブルとTQQQの比較

パフォーマンス

NASDAQ100 3倍ブルが販売開始されてから2021年11月19日現在までのデータをTQQQと比較してみました。

為替ヘッジありなので、NASDAQ100 3倍ブルは円のまま、TQQQはドルのまま比較します。日本とアメリカそれぞれの祝日は休場ですが、日付は合わせています。ただし、NASDAQ100 3倍ブルのデータは米国市場の次の営業日に更新されることに注意が必要です。

2020年10月23日から2021年11月19日までのリターン

NASDAQ100 3倍ブル +145%

TQQQ +154%

NASDAQ100 3倍ブルの方がTQQQより少し劣りますが、許容範囲内と捉えてもよさそうです。

経費率

年間の経費率は以下の通りです。

NASDAQ100 1.52375%以下

TQQQ 0.95%

TQQQの方が経費率が低いです。

流動性

iFreeレバレッジNASDAQ100の記事にも書きましたが、投資信託は1日に1度しか価格が決まらないという性質上、流動性が低くならざるを得ません。しかもNASDAQ100 3倍ブルは純資産額が低すぎます。

一方TQQQは多様な注文方法が可能なETFであり、歴史も長く、純資産額97.2億ドル、平均出来高 37,341,530と極めて大きいです(2021年2月8日時点)。

このように、流動性はTQQQの方が圧倒的に高いです。

為替の影響

NASDAQ100 3倍ブルは為替ヘッジありなので、円高で評価額が下がりにくい代わりに、円安で為替差益を得られにくくなります。

TQQQはドル建てなので為替の影響を直接受けます。

どちらがいいかはケースバイケースです。

購入法

NASDAQ100 3倍ブルは大手証券会社の特定口座で購入でき、この点は大きなメリットです。

一方、TQQQは海外証券会社の一般口座でしか買うことができません。



NASDAQ100 3倍ブルの問題点

ここまで見ると、NASDAQ100 3倍ブルは手数料や流動性に問題があるものの特定口座で購入することができ、投資を考えてもいいように思えます。

しかし実はこの投資信託には気になる点が2つあります。

信託期間について

目論見書には信託期間について以下のような記載があります。

 信託期間:2023年10月20日まで(2020年10月23日当初設定)

受益者に有利であると認めたときは、受託会社と合意のうえ、信託期間を延長できます。

期間は無期限ではなく、2023年10月に打ち切りになる可能性があるのです。

もし予定通りに信託期間が終了してしまうと、強制的に利確/損切りされてしまい、利益や損失を繰り延べすることができないはずです。

運用成績が順調なら信託期間が延長になる可能性が高いと思いますが(さすがに運用会社は投資家の意見を無視できないはずです)、このように最初の時点で期間が区切られてしまうと不安になります。

TQQQならほぼ間違いなく無期限で運用が続くため、TQQQの方を選びたくなるのも当然でしょう。

安定運用への切り替え

また、目論見書に以下の記載があります。

準価額が5営業日連続して1,000円未満となった場合、最長3カ月程度運用を継続した後、わが国の短期金融商品等による安定運用に切り替えを行ないます。

販売開始時の価格は10000円ですが、ナスダック100が暴落して価格が5日連続で1000円未満になった場合、しばらく経過したら自動的に「安定運用」に切り替えられてしまうのです。

「安定運用」の場合には年率0.088%という低い信託報酬で、ナスダック100を含む株ではなく日本の短期債券で運用されるようです。

確かにレバレッジ3倍だと、ITバブル崩壊のような経済危機が起きた時に99%以上暴落することは十分にありえます。NASDAQ100 3倍ブルは販売開始時から90%下落した時点で自動的に損切りをしてくれるという意味ではありがたいかもしれません。

ただこの点については好みが分かれると思います。

私が運用しているLECポートフォリオでは、TQQQがどれだけ下落しても、現金比率を上げることで一部のTQQQを残します。NASDAQ100 3倍ブルが勝手に安定運用に切り替えられてしまうと思い通りに調節ができなくなってしまいます。



NASDAQ100 3倍ブルはTQQQの代替になる?

私が考える結論は以下の通りです。

ナスダック100指数に高いレバレッジをかけたいなら、欠点に目をつぶって使うのもやむを得ない。

上記の通り、NASDAQ100 3倍ブルには大きな問題点が2つあります。

レバナスにはこれらの問題点がないため、PF全体のレバレッジが2倍以下なら迷わずレバナスを使うべきです。

しかし、ナスダック100の日々の値動きに3倍のレバレッジをかけられる投資信託はこれしかありません。

NASDAQ100トリプル(マルチアイ搭載)という商品でもナスダック100指数に3倍のレバレッジをかけられますが、中身がブラックボックスになっているため、相場急変時の値動きは不透明です。私はマルチアイは避けたいと思っています。


2021年11月19日現在、NASDAQ100 3倍ブルの価格は24000円台です。これが1000円未満になるのは95%以上の暴落が起きるケースであり、リーマンショック級の経済危機です。

最近のナスダック100指数の推移を見れば、今後1000円未満になる可能性は低いようにも思えます。

また2023年以降も運用を続けて欲しいという要望が多ければ証券会社も無視はできず、信託期間を延長してくれる可能性は十分にあります。

不確実性はありますが、メリットがデメリットを上回ると判断するのであれば、NASDAQ100 3倍ブルの投資は検討してもよいと思います。

参考になれば幸いです。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 息子が二人います。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

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