株式投資

モンテカルロ法でレバレッジETFの値動きをシミュレーション (Excelファイル配布)

カガミルです。
レバレッジETFとビットコインに投資しています。

以前、ランダムサンプリングによるQQQ、レバナス、TQQQのシミュレーションを行いました。

ただ株価のシミュレーションとしてより適切なのは、ブラック・ショールズモデルを用いたモンテカルロ法です。

そこで今回はExcelを用いてモンテカルロ法を行い、QQQとレバナスとTQQQ価格のシミュレーションをしてみました。

もちろん、他の指数のレバレッジETFのシミュレーションも可能です。
(例えばVOOとSPXLなど)

後半ではExcelファイルの配布も行っているので、ご自由にダウンロードしてお使いください。

ブラック・ショールズモデルと株価

ブラック・ショールズモデルは、株価の変動がブラウン運動に従うというモデルです。

詳しく知りたい方は、こちらの書籍が参考になりますのでご覧ください。


難しいという方は読み飛ばしていただいてかまいません。後で出てくるExcelファイルが自動的に株価を計算してくれます。

ブラック・ショールズモデルでは、株価S(t)は以下のような確率微分方式に従うとされます。

「伊藤の公式」によると、解S(t)は以下のようになります。

ブラック・ショールズモデルは連続時間モデルであるため、1日ごとのデータを得るために離散化させます。

さらに変形することで、n日後の株価について以下の式が成立します。

株式市場は1年のうち約250日開いていますから、1年=250日とします。例えば30年の場合、7500日となります。

この式を用いて1日ごとに計算することで、必要な日数分の仮想的な株価の価格データを得ることができます。



レバナスとTQQQ価格の計算

算出された株価はレバレッジをかけていない価格であり、これをQQQのデータとしましょう。

QQQの変化率に基づいてレバナスとTQQQの価格を計算します。

例えばある日のQQQ、レバナス、TQQQの価格が以下の通りだったとします。

QQQ 2.0

レバナス 3.0

TQQQ 3.2

次の日にQQQの価格が2.1になったとします。

この時QQQは1日で、

(2.1 – 2.0) ÷ 2.0 = 0.05

つまり5%上昇しています。

レバナスはこの2倍、TQQQはこの3倍変化するので、

レバナスの価格
3.0 × (1 + 0.05 × 2 ) = 3.3

TQQQの価格
3.2 × (1 + 0.05 × 3 ) = 3.68

となります。

これを日数分繰り返すことで、レバナスとTQQQの仮想データを得ることができます。

ただし、

レバレッジETFにかかるコストは無視しています。

レバレッジETFは1%前後の経費に加え、3倍のポジションを取るための金利もかかりますが、それらを無視しています。

実際のレバナス、TQQQの価格は計算値よりも低くなることはご理解ください。

可能であればいつか、コストも考慮したシミュレーションを行ってみたいと思います。



シミュレーション用Excelファイル

以下のリンクからダウンロードできますので、ご自由にダウンロードしてお使いください。

レバレッジETFのシミュレーション用Excelファイル

以下はファイルの説明です。

シミュレーション期間が1年、5年、10年、30年の4種類のシートがあります。

例として、30年シミュレーションのシートを示します。

左上の黒く囲まれたセルには、リターンμとリスクσを入力します。

μは1年あたりのリターンです。例えば年間の平均利回りが10%なら、μ = 0.10となります。

σはリスクです。すなわち、μの標準偏差(≒ばらつき)のことです。

投資用語の「リスク」はリターンの標準偏差のことであり、「危険」という意味ではありませんので念のため。

初期状態ではμ = 0.10, σ = 0.20としていますが、ご自身の想定に基づいて変更して下さい。

過去のデータが未来に当てはまるわけではありませんが、参考までにいくつかのμとσの例を挙げておきます。

色々なμとσ

1980年1月〜2020年12月のS&P 500 (配当を含む)
μ = 0.1161 μ = 0.11
σ = 0.1544 σ = 0.14

1985年11月〜2021年8月のナスダック100指数(配当は含まない)
μ = 0.1467 μ = 0.14
σ = 0.2377 σ = 0.21

2010年1月〜2021年8月のQQQ (配当を含む)
μ = 0.2106 μ = 0.19
σ = 0.1602 σ = 0.13

(2021年9月28日追記)

μとσについては自然対数で考えなければなりませんでした。訂正し、四捨五入により小数第2位まで求めた数値を示します。

シートの右側には、その期間のリターン(何倍になるか)とグラフが表示されます。

データを更新したい場合は、上書き保存をしてください。
それによりシミュレーションが再度行われ、新しいデータとグラフが表示されます。

1000回行ったシミュレーションの結果は、先日ツイートしました。

QQQとレバナスとTQQQ価格の関係が視覚的にわかりますので、ぜひ試してみてください。

皆様の投資に役立てば幸いです。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 2019年生まれの息子の子育て中。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

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