株式投資

レバレッジ1倍、2倍、3倍の年率リターンの対応表

カガミルです。
レバレッジETFとビットコインに投資しています。

今回は、以下のような疑問に対する答えを解説します。

QQQの年利が12%のとき、

レバナスとTQQQの年利は何%か?

もちろん答えは相場次第なので1つに定まりませんが、他のパラメーターも加えればある程度近い数値を求めることができます。

レバレッジをかけた場合のリターンが推定できれば、レバレッジをかけるかどうかの判断もしやすくなるでしょう。

計算式の導出

用いるのはL倍レバレッジETFのリターンを表す式です。

両辺の自然対数を取ると以下の形になります。

ここでは見やすい形の後者を用います。

L = 2、L = 3では以下の式になります。

これらの式を使えば、QQQの配当込み年率リターンからレバナスとTQQQのおよその年率リターンを求められます。

なお、過去記事で分析した1日の変動率を参考に、

レバナスでは c2 = 0.016

TQQQでは c3 = 0.0205

とします。

(過去記事と揃えるならc2 = 0.0165とすべきですが、他の記事で端数を切り捨てたc2 = 0.016を用いたためそれに統一します。)

他のレバレッジETF/投信では数字が違う可能性がある点はご理解ください。

(例えばSPXLの場合、c3 = 0.0215とするのが妥当のようです。)



例題と解答

実際に例題をやってみましょう。

例題

例題

今から10年間、QQQが年平均リターンで12%で成長すると仮定する。

この期間中、QQQのσ = 0.20, b = 0.01, c2 = 0.016, c3 = 0.0205は一定とする。

(1) この期間のレバナス、TQQQの年平均リターンを概算せよ。%表記で、四捨五入して小数第一位まで求めよ。

(2) QQQ、レバナス、TQQQは10年後に初期価格の何倍になるかを、四捨五入して小数第一位まで求めよ。

解答

レバナスとTQQQのリターンが意外と低いですね。
これはσ = 0.20とそれなりのボラティリティがあったためです。


レバレッジ1倍、2倍、3倍の年率リターン対応表

例題と同じくb = 0.01, c2 = 0.016, c3 = 0.0205とします。

以下の3つのσに対して、QQQ、レバナス、TQQQの年平均リターンの対応表を作成しました。

σの計算法についてはこちらの記事をご覧ください。

安定相場(σ = 0.16)

σ = 0.16は、2010年年代という安定相場のNASDAQ100のボラティリティに近い数値です。年平均リターンの対応表は以下のようになります。

QQQのリターンが高くなるにつれ、レバナスとTQQQのリターンは急激に増加しています。

このように、安定相場でレバレッジをかければ相当な利益が期待できることがわかります。

平均的な相場(σ = 0.20)

σ = 0.20は、過去数十年間のS&P 500のボラティリティに相当する数値であり、平均的なリスクと言えるでしょう。

σ = 0.16と比較して、レバナスとTQQQのリターンが低くなっていることがわかります。

不安定相場(σ = 0.27)

σ = 0.27は、リーマンショックの前後数年のNASDAQ100のボラティリティに近い、かなり不安定な相場の数値です。

リスクが高くなったことで、レバナスとTQQQのリターンがさらに低くなっています。加えてQQQのリターンが上がっても、レバナスとTQQQのリターンの差はあまりありません。

以上はQQQとレバナスとTQQQでの検証ですが、おそらく他のレバレッジETFでもリターンの対応表はほぼ同じと考えられます。

なぜなら他のレバレッジETFでも固定コストはそれほど大きく違わず、金利がかかるなど値動きの仕組みは同じだと考えられるからです。SPXLやTECLなどへの投資を考える際も上の表を参考にしてみてください。

結果のポイントを挙げておきます。

リスクが高いほど、レバレッジETFの年平均リターンは減少する。またレバレッジ2倍と3倍の差は縮まっていく。

参考になれば幸いです。

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POSTED COMMENT

  1. ㅇㅇ より:

    ということは、先生はQLD(レヴァナス)をもっとお勧めでしょうか。 現在、先生はTQQQを投資しますか、レヴァナスを投資しますか。 この前の文にTQQQを投資するという内容を読んで質問いたします。

    • カガミル より:

      それはリスク許容度次第です。
      私は投資金額が大きいので、PF全体のレバレッジを最大でも2倍前後にします。若くて今後長期間入金できる人ならTQQQ中心でもいいかもしれません。

  2. ゆう より:

    いつも参考にさせていただきます。
    こちらのレバナスの式ですが、為替ヘッジコストも込みになっているのでしょうか?

    • カガミル より:

      いいえ。
      こちらの式は2倍レバレッジETFであるQLDのもので、投資信託であるレバナスの場合にはこれとは別にヘッジコストがかかります。したがって理論上のリターンはもう少し低くなるはずです(為替が一定の場合)。
      「レバナス」と書いたためわかりにくくなってしまい、すみません。

  3. ゆう より:

    返信ありがとうございます。
    レバナスの場合、先物調達コストで短期金利の倍かかると思うのですが、減価の部分のbが2倍となり、さらに-為替ヘッジコストということになってくるのでしょうか?
    流石にコストが多すぎる気がしてきて、QLDに乗り換えようか考えています。

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