現在大学で臨床、教育、研究を行っています。
私はTQQQと現金を組み合わせた「LECポートフォリオ」を運用しています。
記事のまとめは下をご覧ください、
この戦略の中で、レバレッジETFを含むポートフォリオのレバレッジを計算する場面が出てきます。
レバレッジETFに慣れていない方にはピンと来ないかもしれません。
そこでこの記事では、ポートフォリオのレバレッジの計算法について書きました。
目次 (クリックでジャンプ)
レバレッジETFと1倍ETF
断りがない限り、「レバレッジETF」は指数に3倍のレバレッジをかけたETF、「1倍ETF」は指数にそのまま連動するETFを指すことにします。
代表的な株のレバレッジETFと、それに対応する1倍ETF、連動する指数をあげます。
レバレッジETF | 1倍ETF | 連動する指数 |
TQQQ | QQQ | ナスダック100指数 |
SPXL | SPY/VOO/IVV | S&P 500 |
TECL | XLK | テクノロジー・セレクト・セクター指数 |
SOXL | SOXX | フィラデルフィア半導体セクター指数 |
CURE | XLV | ヘルスケア・セレクト・セクター指数 |
ポートフォリオのレバレッジ計算法
ポートフォリオがレバレッジETF、1倍ETF、現金を含む時、全体のレバレッジを求める計算式は下の通りです。
ポートフォリオのレバレッジ
= 3×(レバレッジETFの割合)
+1×(1倍ETFの割合)
(注:現金は計算式に入らない)
ここではレバレッジETFとしてTQQQを、1倍ETFとしてQQQを用います。

上のように、100%のポートフォリオだとそれぞれのレバレッジは3倍、1倍、0倍となります。
現金は無リスク資産であるためレバレッジに影響しません。
あとはそれぞれの割合をかけて合計するだけです。例えば下のようにです。

また複数口座で資産を持っていたり、異なる指数に連動するETFを持っていても同じように計算できます。例えば以下のような場合です。

難しいとお感じになるかもしれませんが、この後詳しく解説しますので読み進めてみてください。
代表的なポートフォリオ
LECポートフォリオでよく出てくるポートフォリオを中心に、レバレッジを見てみましょう。

それぞれのレバレッジで、左がLECポートフォリオ、右がQQQを入れてそれと同じレバレッジにしたポートフォリオです。
実際にレバレッジが同じかどうか、計算してみてください。
レバレッジとパフォーマンスの関係
ここで、ポートフォリオのレバレッジとパフォーマンスには以下のような関係があります。
ある指数に対してポートフォリオのレバレッジが同じ場合、リスクとリターンはほぼ同じである。
具体的にPortfolio visualizerで見てみましょう。
なお、レバレッジETFの価格が動くとポートフォリオのレバレッジはだんだん変わっていくため、リバランスが必要です。
ここではリバランスの頻度は、最も高いリターンが期待できる3ヶ月に1回とします。期間は2011年1月〜2020年11月です。
レバレッジ1倍
- QQQ 100%
- LECポートフォリオ(TQQQ 33.3%)
を比較します。

Portfolio 2 (赤) TQQQ 33.3% + 現金 66.7%
Portfolio 3(橙) S&P 500 (比較用)
①の方が②よりもややリターンやドローダウンが良いですが、それほどの差はありません。
レバレッジ1.5倍
- TQQQ 25%+QQQ 75%のポートフォリオ
- LECポートフォリオ(TQQQ 50%)
を比較します。

Portfolio 2 (赤) TQQQ 50% + 現金 50%
Portfolio 3(橙) QQQ 100%(比較用)
パフォーマンスは①が②を少し上回りますが、ほとんど差はないと言えます。
レバレッジ2倍
- TQQQ 50%+QQQ 50%のポートフォリオ
- LECポートフォリオ(TQQQ 66.7%)
を比較します。

Portfolio 2 (赤) TQQQ 66.7% + 現金 33.3%
Portfolio 3(橙) QQQ 100%(比較用)
パフォーマンスは①が②をわずかに上回りますがほぼ変わりません。
このようにレバレッジが同じであれば、パフォーマンスはほぼ同じです。
少しだけ差が出るのは、TQQQの方がQQQに比べてコスト(信託報酬など)が高いためです。
したがってレバレッジが同じなら、なるべくTQQQの割合を減らしてQQQの割合を増やす方がパフォーマンスは改善します。
ただしLECポートフォリオはTQQQと現金のみで構成していて、QQQは入れていません。
これは、リバランスをする際にETFの売買にかかる手数料を少なくするためです。
まとめ
・レバレッジETF、1倍ETF、現金が混在したポートフォリオのレバレッジは、以下の式で求められる。
3×(レバレッジETFの割合)+1×(1倍ETFの割合)
・ある指数に対してポートフォリオのレバレッジが同じなら、リターンはほぼ同じになる。
・同じレバレッジなら、レバレッジETFをなるべく1倍ETFに置き換えた方がパフォーマンスが改善する。
今回はポートフォリオのレバレッジの計算法について解説しました。
LECポートフォリオの記事を理解する上で助けとなれば幸いです。
投資はくれぐれも自己責任でお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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貴重な情報ありがとうございます^ ^
でも 番人には、分かりづらい説明ですね 笑笑
現金を保有する事で、確かにリスクは減りますが 資産はそんなに急増しないので期間が長く投資出来る 若者向きですね。
なので、余り⁈個人的には面白く無い様な気がします。
あ、あくまでも個人的な見解ですm(_ _)m
失礼しました。
くんたきんてさん
おっしゃる通り、現金を混ぜる分パフォーマンスは減ります。
若くてリスクを取れる人は、最初はレバレッジ3倍で全力で行くのが早道かもしれませんね(もちろんリスクが高まりますが)
資産の目標額にもよりますが、多くの人にとってはレバレッジ1.5-2倍ぐらいが適正だと思っています。