レバレッジETFとビットコインに投資しています。
私が運用している戦略「レバレッジド・コア・サテライト」についてはこちらをご覧ください。
ここで用いているQLD, TQQQの経費率は1%前後です。
SPXL、TECL、SOXL、WEBLなどの3倍レバレッジETFでは経費率がこの水準のものが多いです。
中国のインターネット企業に投資するCWEBの場合、レバレッジが2倍と低めなのに経費率は1.3%もあります。
iFreeレバレッジとNASDAQ100とiFreeレバレッジ S&P 500は2倍のレバレッジをかけられる投資信託ですが、経費率は0.99%です。
では、レバレッジETFの経費率は高いのでしょうか。
この記事ではこの点について考察します。
レバレッジETFの経費率
ここではレバレッジETFの代表としてSPXLを取り上げます。
SPXLと同じS&P 500に対応するETFや投資信託同士で経費率を比較します。
myINDEXというサイトからいくつかをピックアップします。

これらは1年当たりかかる経費率です。
経費は日割りで毎日ETFの総資産から引かれています。1日当たりの金額はわずかなので気づきにくいですが。
この表を見る限り、確かにインデックス連動のETFや投資信託と比較すれば、SPXLの経費は圧倒的に高いです。
「経費率が低いETFや投資信託を選ぶべき」とよく言われます。
だから上の表のうち、農林中金の商品は手数料が高すぎるので選ぶべきではなく、ドル建てのVOOを買うか、あるいは日本円で買える1557を買うべきといえます。
ではSPXLの経費率はどう見るべきでしょうか。
経費率が高くない理由
私は、
レバレッジETFの経費率は安いぐらいだ
と考えています。
以下に理由を挙げます。
圧倒的なリターン
ここで、SPXLとVOOのリターンを比較してみましょう。
期間は2011年1月から2021年3月の約10年間です。

CAGR(年平均成長率)
SPXL 33.34%
VOO 14.91%
SPXLのリターンはVOOを圧倒しています!
もちろんこれは、SPXLの高い経費率が引かれた後のデータです。
経費率がいくら高くても、それを上回る高リターンが得られるなら問題にはなりません。
インデックス投資で低コストの商品を選ぶべきなのは、同じインデックスに連動するという設計上、リターンに大差がないからです。
つまり、「リターンを高める」という目的のために、「経費率を低くする」という手段が成立します。
経費率の高さを理由にSPXLを否定するのは、手段と目的の取り違えです。
そもそもパフォーマンスが圧倒的に異なるレバレッジETFとインデックスの経費率を比較するのはナンセンスです。
実際にはSPXLは初心者がいきなり手を出すべき商品ではありません。損失が発生して塩漬けになれば、高い経費率により資産が目減りするでしょう。
しかし、レバレッジETFでコンスタントに利益を上げられるなら、高い経費率を払ってでも使うべきだと思います。
毎日の価格調整
レバレッジETFの仕組みに関してはこちらの記事をご覧ください。
レバレッジETFは毎日基準価格の3倍変動するよう、価格調整を行っている。
3倍レバレッジETFでは持っているだけで、毎日構成内容を変化させ、自動的に基準価格の3倍の変動を起こしてくれるのです。
個人でもインデックスの先物かCFDを使えば不可能ではないかもしれません。しかし、小幅な変動に対してもその3倍に限りなく近い変動をさせるためには、膨大な資産が必要です。
大勢の投資家から多額の資金を集めたSPXLだからこそ価格調整が可能となるのであって、個人投資家がこんなことをするのはまず不可能です。
中には、レバレッジETFの減価を避けるため自分でCFD売買をするという人もいるでしょう。それはそれで問題ありません。ただ、レバレッジETFに対して1年に1%の手数料を払うぐらいは許容できると思います。
手軽な借金方法
上記とも関連するのですが、
ということだと思ってください。
レバレッジETFを100万円分買ったということは、それを担保にして200万円を借り、300万円分のポジションを保有しているということです。
こんな簡単に借金ができる方法は、他にありますか?
やっていることは信用取引と似ていますが、信用取引のための審査はいりません。株を買ったことのない初心者でも、米国株口座を開けばすぐ買うことができるのです。
極端な話、消費者金融からお金を借りられない多重債務者でも、レバレッジETFを買えば借金をして投資ができます。
加えて信用取引と違う他の点は、上のリンク記事にある通り、追証が一切発生しないという点です。
相場が急変しても追証の心配がないのは大きなメリットです。
それを約1%という、一般的なローンと考えても格安の年率で実現してしまうのですから、文句のつけようがないと思います。
今回はレバレッジETFの経費率について考察しました。
経費率を気にせずにうまく取引することで、読者様が大きな利益を得られることを祈っております。
ただしレバレッジETFは万人向きの投資商品ではない点はご理解ください。
投資はくれぐれも自己責任で。
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