LECポートフォリオ

LECポートフォリオ(積立編)

東大医学部卒医師のカガミルです。
現在大学で臨床、教育、研究を行っています。

私はTQQQと現金を組み合わせた「LECポートフォリオ」を運用しています。LECポートフォリオについてはこちらの記事をご覧ください。

TQQQには以前から投資していることもあり、質問箱にTQQQの積み立てについての質問をいただくことがあります。

実際、私はTQQQの積み立てについての記事も書いています。バックテストでは過去のパフォーマンスは良好です。

しかしこれは過去10年の右肩上がりの相場のパフォーマンスです。

暴落が起きてしまうと、TQQQをはじめとするレバレッジETFは元の価格に戻らないレベルまで下落する可能性があります。

したがって、何十年もTQQQのみをひたすら積み立てるのはお勧めしません。
一方、LECポートフォリオの考え方を使うとリスクを軽減できます。

この記事では、長期間TQQQを積み立てる上でどのようにリスクを軽減するかについて書きました。

TQQQ積立のシミュレーション

期間は30年、TQQQを毎年1万ドルずつ積み立てて、TQQQが毎年20%ずつ上昇したとします。

1年間に20%の上昇というと詐欺っぽく聞こえるかもしれません。
しかしここ10年のTQQQの年平均成長率は約48%です。
S&P 500は過去100年以上にわたり年平均で6-7%上昇しているため、3倍レバレッジで20%というのは十分ありうる数字です。
(保証はできないので自己責任でお願いします)

シミュレーションすると30年間のリターンは以下のようになりました。

積立金額 30万ドル
最終評価額 1418万ドル(端数切り捨て)

なんと30年で47倍以上になります。グラフの積立額の棒グラフがほとんど見えないレベルです。

とはいえ、これで安心してはいけません。
なぜなら、途中で経済危機が来ることを全く想定していないからです。

経済危機が起きたら?

もしもITバブル崩壊やリーマンショックの頃にTQQQがあったら価格はどうなっていたかは、この記事に書きました。

ここで行ったシミュレーションによると、TQQQは

ブラックマンデーでは82.23%下落する

ITバブル崩壊では99.95%❗️下落する

リーマンショックでは94.14%下落する

ことがわかります。

ITバブル崩壊は極端に膨張した株価が暴落したために生じたものであり、ナスダック100指数が企業業績に裏打ちされて上昇するならこれほどまでの暴落は起きないかもしれません。ただし数十年の期間を考えると、TQQQが95%程度暴落する可能性は念頭に置くべきだと考えます。

そこで、以下の条件でシミュレーションをしてみましょう。

期間は30年間、毎年1万ドルずつ積み立てる。

TQQQは30年中29年は20%上昇するが、1年だけ95%暴落する。

暴落が起きたのが積み立てを開始して1年目、5年目、15年目、30年目それぞれの場合のグラフを書くと以下のようになります。

30年後の評価額

積立金額 30万ドル

1年目に暴落した場合 1190万ドル

5年目に暴落した場合 601万ドル

15年目に暴落した場合 141万ドル

30年目に暴落した場合 59万ドル

(暴落しなかった場合 1418万ドル)

このように、暴落の時期が遅いほど最終評価額は下がってしまいます。

想像してみてください。29年間こつこつと積み立てて終了まであと1年という時に、暴落が起きてしまったら?1418万ドルになるはずだった資産がたった59万ドルになってしまったら冷静でいられるでしょうか。
しかも、このような暴落は30年間で1度とは限りません。

もちろんリスク許容度は人それぞれです。ハイリスクでもハイリターンを狙いTQQQを積み立てること自体は否定しません。

しかしこうならないためにはある程度リスクをコントロールした方がよいのではないでしょうか。そこでLECポートフォリオを応用できます。



リスクコントロールの方法

ライフサイクルを踏まえた投資

こちらの「ライフサイクル投資術」という本が参考になります。


ライフサイクル投資術 お金に困らない人生をおくる

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ポイントは以下の通りです。

若い時はレバレッジをかけて投資する。年齢が上がるにつれて、レバレッジを減らしていく。

それによりリスクは低下し、リターンが改善する。

この本は、特にこれから資産を形成しようとしている若い方の参考になる内容が書かれているのでお勧めです。ぜひ読んでみてください。

これはTQQQの積み立て戦略にもそのまま応用できます。すなわち、

最初のうちはTQQQの割合を多くする。年月が過ぎるにつれてTQQQの割合を低くし、レバレッジを下げていく

という戦略です。

LECポートフォリオを用いた実際の戦略

それでは、30年間積立投資をする場合どのように行うかを見てみましょう。

(なお投資期間が20年や40年のように違う場合は、時間軸を適宜調節してください)

まずは中リスク戦略から解説します。

中リスク戦略

LECポートフォリオを用いてレバレッジを以下のように下げていきます。

レバレッジの下げ方(一例)

1-5年目:積立金をTQQQに全額投資(レバレッジ3倍)

6-10年目:5年かけてTQQQの割合を83.3%(レバレッジ2.5倍)程度まで下げる。

11-20年目:10年かけてTQQQの割合を50%(レバレッジ1.5倍)程度まで下げる。

21-30年目:10年かけてTQQQの割合を33.3%(レバレッジ1倍)まで下げる。

まず、最初の5年はTQQQのみを積み立てます。

6年目から10年目にかけてレバレッジを2.5倍に落とします。6年目は2.9倍、7年目2.8倍…というペースがよいですが、多少ずれてもかまいません。

レバレッジの変え方は以下の通りです。
例えば6年目のレバレッジ2.9倍はTQQQ 96.7%+現金3.3%に相当するので、購入済みのTQQQと追加した現金がこの比率になるよう調節します。
TQQQがこの割合より多ければ一部を売却、少なければ買い増しをします。

それ以降も同様に積立を続けつつ、LECポートフォリオ内のTQQQと現金の割合を調節することで、少しずつレバレッジを下げていきます。
そして積立期間が終了する30年目にはTQQQ 33.3%、レバレッジは1倍とします。

暴落が起きるタイミングが遅ければ遅いほど大きく資産が減ることを述べました。この戦略では後半に行くほどレバレッジが下がるので、暴落が起きた際の影響を少なくすることができます。

ここで紹介したレバレッジを下げるペースはあくまで一例であり、ご自身のリスク許容度に応じて変えてかまいません。
より高リスク、低リスクの戦略の例についても書いておきます。

高リスク戦略

30年かけて以下のようにレバレッジを下げていきます。

レバレッジは最初の10年は3倍で、11年目から20年目にかけて2倍に、21年目から30年目にかけて1倍に落とします。

中リスク戦略よりも期待リターンは大きいですが、暴落時のリスクは高まります。

低リスク戦略

30年かけて以下のようにレバレッジを下げていきます。

レバレッジは最初の1年だけ3倍とし、11年目にかけて2倍に落とし、その後は2年ごとに0.1倍ずつ落として30年目に1倍になるようにします。

中リスク戦略よりも暴落時のリスクは低い分、期待リターンも低くなります。



積み立て期間終了後の投資方針

30年目で積み立て終了となれば、年齢的にもリスクをとるのは難しくなるでしょう。それ以上資産を増やす必要がなければレバレッジは1倍以下にするのが望ましいです。

なお、最終段階のLECポートフォリオ(TQQQ 33.3%)のレバレッジは1倍ですが、QQQ 100%よりも手数料の面で不利になります。

ナスダック100指数への投資を続けたいなら、いったんTQQQを売却して新たにQQQや投資信託を購入するのがお勧めです。
ナスダック100指数への投資法については下の記事の初心者向け戦略の部分に書きましたので、参考にしてください。

もちろん全てをリスク資産に投資する必要はなく、一部を現金のまま持っておくのもいいでしょう。新たに投資する場合もQQQである必要はなく、S&P 500や全世界株式連動のETF(VOOやVTなど)、配当金生活を目的とした高配当株ETF(VYMなど)と、さまざまな選択肢が考えられます。

TQQQ比率を調節する頻度について

先ほどの戦略では1年ごとに積み立ててTQQQ比率を調節しています。

前回の記事に書きましたが、LECポートフォリオをリバランスする場合は3ヶ月に1回が最もリターンがよかったです。

したがって積立戦略でも3ヶ月に1回TQQQ比率を調節した場合に最も高いリターンが期待できます。
1年間に1万ドル投資するなら、3ヶ月ごとに2500ドルずつ入金してその都度比率を調節することになります。

ただし3ヶ月ごとだと売買の頻度が高まり売却益への税金が増えることも考えられます。したがって、比率の調節は年に1回でも十分かもしれません。

1ヶ月に1回のように調節の頻度が高すぎるのは、かえってリターンが低下するためお勧めしません。

その点も踏まえると、3ヶ月に1回か年1回TQQQ比率を調節するのが良いと思います。

まとめ

・TQQQの定期的な積み立てにより資産を大きく増やせる可能性があるが、途中で暴落が起きると資産が減る。

・暴落のタイミングが積立期間の終わりに近いほど、資産の減り方が大きい。

・LECポートフォリオを用い、積立期間の前半はレバレッジを高く、後半はレバレッジを低くすると、期間を通じて暴落リスクを減らすことができる。

今回はリスク管理を行いながらTQQQを積み立てる戦略について解説しました。

皆様の投資に少しでも役立てば幸いです。

投資は自己責任でお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 2019年生まれの息子の子育て中。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

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