レバレッジETFとビットコインに投資しています。
弊ブログでは、L倍レバレッジETFのリターンを表す式について解説しています。
この式が株価モデルだけでなく実際のS&P 500とQQQでも成立することは、2020年以前の各年で確かめました。
今回は、2021年のS&P 500とQQQでも式が成立するかを検証しました。
結論として、2021年においても式の精度は非常に高いことがわかりました。
目次 (クリックでジャンプ)
S&P 500での検証
L倍レバレッジETFのリターンを表す式を再掲します。

SSOとSPXLで検証するので、それぞれL = 2とL = 3に対応します。代入すると以下のようになります。年間経費率は、c2 = 0.016, c3 = 0.0215とします。

Portfolio Visualizerによると、2021年のS&P 500の配当込みリターンは28.53%でした。よって、R = 1.2853です。
年率ボラティリティσの計算法はこちらの記事で解説しています。
計算すると、σ = 0.131でした。かなり安定しています。
米国3ヶ月債の利回りは月ごとの平均をとり、b = 0.0004とします。
以上の数値を式に代入して計算すると、
SSOの計算上のリターン 1.598 (すなわち+59.8%)
SPXLの計算上のリターン 1.972 (すなわち+97.2%)
となります。
実際のSSOとSPXLの配当込みリターンをPortfolio Visualizerで確認すると以下の通りです。
SSOの実際のリターン +60.6%
SPXLの実際のリターン +99.1%
式の精度は非常に高いと言ってよいでしょう。2021年のS&P 500でも、L倍レバレッジETFのリターンを表す式は機能しています。
QQQでの検証
次はQQQでの検証です。
レバナス(実際にはQLDで検証)とTQQQのリターンを表す式は以下の通りです。年間経費率は、c2 = 0.016, c3 = 0.0205とします。

Portfolio Visualizerによると、2021年のQQQの配当込みリターンは27.7%でした。よって、R = 1.277です。
計算するとσ = 0.182となり、S&P 500よりも高かったです。
b = 0.0004で、これらを代入すると
QLDの計算上のリターン 1.552 (すなわち+55.2%)
TQQQの計算上のリターン 1.846 (すなわち+84.6%)
となります。
実際のQLDとSPXLの配当込みリターンをPortfolio Visualizerで確認すると以下の通りです。
QLDの実際のリターン +54.7%
TQQQの実際のリターン +83.0%
QQQでもL倍レバレッジETFのリターンを表す式は機能しました。
今後は2021年のS&P 500とQQQにおいて、L倍レバレッジETFのリターンを表す式がほぼ成立することを確かめました。式の有用性を示す根拠をまた1つ提示できたと思います。
今後できればS&P 500とQQQだけでなく、TECLなど他のレバレッジETFでも検証をしたいと考えています。
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