株式投資

iFreeレバレッジNASDAQ100(大和レバナス)に投資すべき? 〜QLDと比較〜

カガミルです。
ビットコインとレバレッジETFに投資しています。

メイン戦略「レバレッジド・コア・サテライト」はこちらで解説しています。

コアの部分は、ナスダック100の2倍レバレッジETFであるQLDです。

これと似た投資信託で、日本の証券会社で買えるiFreeレバレッジNASDAQ100というものがあります。

株クラでは「レバナス」と呼ばれていたのですが、その後楽天が「レバナス」を愛称として持つ「楽天レバレッジNASDAQ-100」という商品を発売しました。

紛らわしいので、以下ではiFreeレバレッジNASDAQ100を「大和レバナス」と表記します。

今回は大和レバナスについて、QLDとの比較も含めて解説します。

QLDについて詳しく知りたい人は「レバレッジド・コア・サテライト」の記事をご覧ください。

大和レバナスとは

大和アセットマネジメントが販売している投資信託です。

詳細はこちらのページをご覧ください。

日々の基準価額の値動きがナスダック100指数(米ドルベース)の値動きの2倍程度となることをめざす

という商品です。

大和レバナスの基本情報

設定開始日:2018年10月19日

購入時手数料:販売会社が定める率で上限2.2%だが、ネット証券では無料

年間の経費率:0.99%(税込)

純資産総額:約1760億円(2021年11月19日現在)

爆発的なリターンを受け、純資産総額が急増しています。

値動きはQLDと似ていますが、大和レバナスは

為替ヘッジあり

という重要な特徴があります。

後述の通り、これはメリットになる場合もデメリットになる場合もあります。



大和レバナスとQLDの比較

リターンの比較

まずは大和レバナスの設定日以降のパフォーマンスを、QLDと比較します。

なお先述の通り、大和レバナスは「為替ヘッジあり」の商品です。

そのため為替換算をせず、大和レバナスは円のまま、QLDはドルのまま比較します。

アメリカも日本もそれぞれの祝日には休場するので、日付を合わせてチャートを作成すると以下のようになります。

(いずれも開始日を1とする)

両者は極めて近い動きをすることがわかります。

開始日から2020年12月30日までのリターンは以下の通りです。

大和レバナス +169%

QLD +164%

大和レバナスの方がわずかにQLDを上回っています。経費率はQLDの方が0.95%とわずかに低いにも関わらずです。

もっともこの傾向が今後も続く保証はなく、あくまで一時的なものかもしれません。

ただこれまでのパフォーマンスを見る限り、大和レバナスがQLDより明らかに劣るということはなさそうです。



経費率

年間の経費率を比較します。

大和レバナス 0.99%

QLD 0.95%

大和レバナスの経費率は一般的なレバレッジETFとほぼ同等の水準で、良心的と言えるでしょう。

なお両者は先物を用いてナスダック100の2倍の変動をさせるため、信託報酬以外に金利も負担するという点も共通しています。

流動性

大和レバナスは1日に1度価格が決まり、その価格でしか購入や売却ができません。注文をしてから約定するまでにはタイムラグが生じ、約定するまでは時価がわからないのです。

さらに休日、特に連休中に一切取引ができないという問題もあります。

例えばゴールデンウィークの数日間、大和レバナスは購入も売却もできませんでした。もしもこの期間に米国市場が大きく動いても、取引するには次の営業日を待つしかないのです。

一方QLDは相場が開いていればリアルタイムで価格が決まります。注文も成行、指値、逆指値と好きなようにできます。

時価総額も比較します。先述の通り、2021年1月26日現在、大和レバナスの純資産総額は約500億円です。

同じ日のQLDの純資産総額は39.4億ドル、平均出来高は1,717,970でした。その日の平均価格が125ドルとすると、売買代金は約2億ドルとなります。個人投資家にとっては十分と言えるでしょう。

このように、流動性はQLDの圧勝です。

コロナショックでは問題になりませんでしたが、大和レバナスは流動性の低さから、相場が急激に動いた時に本来の価格から大きく乖離する可能性があります。



為替の影響

QLDはドル建てなので、為替の影響をもろにうけます。すなわち

QLDと為替

円高 → 円での評価額が下落

円安 → 円での評価額が上昇

一方大和レバナスは「為替ヘッジあり」のため、為替の影響が軽減されます。

(販売会社も告示していますが、為替の影響を完全に排除できるわけではありません)

これは、円高になっても為替差損が出にくいことを意味します。

先ほどのグラフでは2つの商品の価格がほとんど変わりませんが、この期間は円高が進んでします。もし「為替ヘッジなし」だったら、大和レバナスの価格はもっと下がっていたのです。この期間は「為替ヘッジあり」のメリットが発揮できたと言えるでしょう。

一方、もしこの期間円安が進んでいたとしたら、大和レバナスは為替差益を逃したことになります。

QLDの場合、評価額はドル表示の通りであり明確です。

このように為替ヘッジにはメリットとデメリットがあり、ご自身のポートフォリオの全体像を踏まえてどちらが望ましいかを考える必要があります。



特定口座で買えるか

大和レバナスの大きなメリットは、特定口座で購入できるということです。
そのため税金関連の手続きで有利です。

一方QLDは国内の大手証券会社(楽天証券、SBI証券、マネックス証券)では買えません。

私はサクソバンク証券で購入していたのですが、2021年11月に新規購入ができなくなりました。

現在は他の海外証券会社(IB証券、Firstrade証券など)で買うしかありません。これらの証券会社は海外送金が必要なので入金、出勤に手間がかかります。

また一般口座で買うしかないため、利益や損失が出た場合は確定申告が必須です。



大和レバナスのパフォーマンス

大和レバナスには設定される前のデータがありません。

過去のパフォーマンスを知りたければ、ほぼ値動きが一致するQLDを見るとよいでしょう。

QLDの設定開始直後の2006年7月から、2021年6月までのパフォーマンスは以下の通りです。

QLDの過去のパフォーマンス

年平均成長率 27.00%
標準偏差 36.61%
最大ドローダウン(日次) 84.0%

シャープ・レシオ 0.82
ソルティオ・レシオ 1.30

(2006年7月〜2021年6月, Portfolio Viualizerより)

過去の実績であり、今後のリターンを保証するものではありません。

年平均成長率は20%を超えていますが、リーマンショック期間中には最大ドローダウン84%と大きく下落しています。

レバレッジをかけているので、リスクを適切に見積もり余裕を持った投資をすることが重要です。

QLDはリーマンショックは経験していますが、ITバブル崩壊は経験していません。もしITバブル崩壊に遭遇したらどの程度下落するかを、こちらの記事でシミュレーションしました。

大和レバナスにも同程度のリスクがあることを、投資するならぜひとも知っておくべきでしょう。



大和レバナスで追証は発生する?

結論として、大和レバナスで追証が発生することはあり得ません。

3倍レバレッジETFで追証が発生しない理由はこちらに記載しています。

3倍レバレッジETFの価格がマイナスになるためには1日で33.4%以上下落する必要がありますが、サーキットブレーカーがあるためそこまでの下落はありません。

レバレッジが2倍の大和レバナスの価格がマイナスになるのは1日で50%を超える下落があった時ですが、同様にサーキットブレーカーがあるため起こり得ません。

信用取引などとは違い、追証の心配をせずに済むのは大きなメリットと言えるでしょう。



大和レバナス/QLDに投資すべきか

私はQLDに投資しています。

それは、大和レバナス/QLDは向こう10〜15年くらい、QQQを上回るリターンが得られる可能性が高いと考えているからです。

下の記事の通り、ナスダック100指数が思ったほどリターンを上げなくてもよさそうです。

この記事で示した条件式を達成する可能性は高いと見ています。

とはいえ、目標リターンとリスク許容度は人それぞれです。

投資する前に、レバレッジをかける必要があるかどうかをよく検討してください。QQQのパフォーマンスで満足できるならあえてレバレッジをかける必要はないでしょう。

その上で2倍のレバレッジをかけたいのならどちらかが選択肢になります。

ここまで述べたことを踏まえ、私のお勧めは以下の通りです。

大和レバナスをお勧めする人
  1. どうしても特定口座で買いたい。
  2. 為替ヘッジを行い為替の影響をなるべく受けないようにしたい。
  3. 日本円で端数が出ないように買いたい(例:1万円分購入するなど)。
  4. 手間や安全性などの理由で、海外証券会社を使いたくない
QLDをお勧めする人
  1. いつでも購入や売却ができるようにしたい。
  2. 歴史が長くて安心できる対象に投資したい
  3. ドル資産として持ちたい。
  4. 指値や逆指値で注文をしたい。
  5. 確定申告ができる/すでにやっている
  6. すでに購入できる海外証券口座を持っている。

以上のように、

両者には絶対的な優劣はない

と考えます。

上記のポイントを踏まえ、ご自身にあった商品を選んでいただくのがベストだと思います。

なお私は、今後新規に購入をするなら大和レバナスを選びます

これは、短期売買をしないので大和レバナスのデメリットがそれほど気にならず、新しく海外証券会社の口座を開設してまでQLDを購入しようとは思わないからです。


今回は大和レバナスについて解説しました。

購入のハードルは低いですが、レバレッジをかけた投信でありリスクには十分注意が必要です。

参考になれば幸いです。

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ABOUT ME
カガミル
理三→東大医学部卒の医師です。 息子が二人います。 子育て、教育、東大医学部/医療、投資について発信します。

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