投資戦略「レバレッジド・コア・サテライト」を運用しています。
「レバレッジド・コア・サテライト」はこちらで解説しています。
以前、FANG+指数に投資するETNであるFNGS/FNGU/FNGOについて解説しました。
日本の証券会社が発売している投資信託の中にも、FANG+指数に投資できる商品があります。
レバレッジなし
iFreeNEXT FANG+インデックス
レバレッジ2倍
iFreeレバレッジ FANG+
FANG+2倍ブル
今回はこれらの投資信託について、ETNであるFNGS/FNGOと比較しながら解説します。
目次 (クリックでジャンプ)
FANG+指数とは
正式にはNYSE FANG+指数といいます。
前回の記事で解説したので、こちらをご覧ください。
レバレッジなしの商品
iFreeNEXT FANG+インデックス
大和アセットマネジメントが販売している投資信託です。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
設定開始日:2018年1月31日
購入時手数料:徴収している販売会社はなし
年間の経費率:0.7755%
純資産総額:148.74億円(2021年2月8日現在)
「為替ヘッジなし」の商品である点は、後述するレバレッジ2倍の投資信託との大きな違いです。
FNGSとの比較
iFreeNEXT FANG+インデックスのパフォーマンスを、FANG+指数に投資するレバレッジのないETNであるFNGSと比較してみます。
パフォーマンス
設定時期の遅いFNGSに合わせ、2019年11月13日〜2021年1月29日で比較します。
iFreeNEXT FANG+インデックスは円価格、FNGSはドル価格なので、為替換算を行いました。
アメリカと日本それぞれの祝日を除いてグラフにすると以下のようになります。

FNGSの方がわずかに上回る傾向にありますが、パフォーマンスにほとんど差はありません。
iFreeNEXT FANG+インデックスはETNとほぼ同じ値動きをしており、十分指数に連動していると言えるでしょう。
経費率
年間の経費率は以下の通りです。
経費率の低さではFNGSに軍配が上がります。
流動性
iFreeNEXT FANG+インデックスは投資信託の性質上、1日1回しか値段が設定されません。この点ではリアルタイムで売買でき、しかも成行/指値/逆指値など注文の仕方が豊富なETNに劣ります。
しかし前回の記事に書いた通り、FNGSも時価総額や出来高が少なく流動性は低いです。時価総額はiFreeNEXT FANG+インデックスに負けています。
一概にどちらが優位とは言えないと思います。
購入法
iFreeNEXT FANG+インデックスは国内証券会社の特定口座で買えます。
一方、FNGSはサクソバンクなどの海外証券の一般口座でしか買えないというデメリットがあります。
レバレッジ2倍の商品
iFreeレバレッジ FANG+
大和アセットマネジメントが販売している投資信託です。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
という商品です。
設定開始日:2020年8月19日
購入時手数料:販売会社が定める率で上限2.2%だが、ネット証券では無料
年間の経費率:0.9845%
純資産総額:65.39億円(2021年2月5日現在)
重要な特徴は、「為替ヘッジあり」という点です。
お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、商品のコンセプトは以前紹介したiFreeレバレッジNASDAQ100とよく似ています。投資対象がFANG+指数という違いがあるくらいです。
FANG+2倍ブル
こちらも同じ大和アセットマネジメントが販売しています。
詳細はこちらですが、内容はiFreeレバレッジ FANG+とほぼ同じです。しかも販売日も同じです。
似た投信が2つ販売されている理由ですが、FANG+2倍ブルはベア型、ブルベア・マネーポートフォリオという商品とセットで販売されているからのようです。
年間の経費率は1.166%とiFreeレバレッジ FANG+より若干高く、純資産総額は2021年2月5日現在6.15億円です。
iFreeレバレッジ FANG+の下位互換商品であり、あえてFANG+2倍ブルを購入する必要はないと思います。したがって以下ではiFreeレバレッジ FANG+に絞ります。
iFreeレバレッジ FANG+とFNGOの比較
パフォーマンス
iFreeレバレッジ FANG+は設定されてから間もないですが、可能な範囲で2倍レバレッジETNのFNGOと比較します。期間は2020年8月19日〜2021年1月29日までです。
為替ヘッジありの商品のため、前者は円のまま、後者はドルのまま比較します。
アメリカと日本それぞれの祝日を除いてグラフにすると以下のようになります。

iFreeレバレッジ FANG+はFNGOより1日遅れで値段が決定されているようですが、両者の値動きはほぼ一致します。
なおFANG+2倍ブルの値動きもほぼ同じでした。
経費率
ほぼ同じと言えるでしょう。
なお両者は先物を用いてナスダック100の2倍の変動をさせるため、信託報酬以外に金利も負担するという点も共通しています。
流動性
レバレッジ投資信託はその性質上、流動性が低くなるという問題があります。iFreeレバレッジNASDAQ100の記事の流動性の項目に書いたので、詳しくはこちらをご覧ください。
iFreeレバレッジ FANG+も例外ではありません。しかもiFreeレバレッジNASDAQ100よりも純資産総額が小さいので、さらに流動性が低いと考えられます。
ではFNGOはどうかというと、こちらの流動性も高いとは言えません。以前の記事に書いた通り、2021年1月29日現在の時価総額は1.86億ドル、平均出来高は8,760と、多いとは言えないからです。
したがって流動性はどちらも不十分というのが私の見解です。
購入法
iFreeレバレッジ FANG+は国内証券会社の特定口座で買えます。
一方、FNGOはサクソバンクなどの海外証券の一般口座でしか買えないというデメリットがあります。
まとめ
以上、FANG+指数の投資信託について解説しました。
投資すべきかどうかについて、私は以下のように考えています。
以前の記事に書いた通り、私はFNGSには投資しないつもりです。投資するならFANG+のうち成長が期待できる企業のみを買います。
またiFreeレバレッジ FANG+とFNGOも、流動性に不安があるため投資はしないつもりです。
どうしてもFANG+指数にレバレッジ投資をしたければFNGUに投資します。こちらはレバレッジが3倍なので、現金を合わせてレバレッジを調節するなど、リスクを十分にコントロールした上でです。
参考にしていただければ幸いです。
投資はくれぐれも自己責任で。
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